2024/08/20
戸建てとマンションどっちがいい?費用から見るメリット・デメリット
これから住宅購入をするとしたら、戸建てにしようか、マンションにしようか……。
多くの人が悩むポイントだと思います。そこで今回は、戸建てとマンションそれぞれにかかる費用やメリット・デメリットについて解説していきます。
戸建てとマンションのメリット・デメリットは?
戸建てとマンションを選ぶ際、単に維持費だけで考えるのはリスクがあります。戸建てとマンションでは居住空間が大きく異なるため、他の要素も比較して選ぶ必要があるでしょう。
そこで、ここからは戸建てとマンションのメリット・デメリットをそれぞれ解説します。
戸建てのメリット
戸建て最大の魅力は近所にあまり配慮しなくて良い点にあります。どうしてもマンションの場合は、上下左右の部屋に配慮しなくてはならず、騒音や振動を出さないよう生活しなくてはなりません。
また、戸建ては自由に作ることが可能です。戸建てにはいくつかの種類があり、注文住宅や建売住宅から選べます。これらの家は自分好みに建てることはもちろん、好きなものを選ぶことが可能です。
そのほか、戸建ては自由に増改築も可能です。マンションなどは管理会社の許可がない限りはリフォームもリノベーションもできません。それに比べて戸建てはオーナー自身が望む形に建て替えもできてしまうのです。
戸建てのデメリット
土地を有効活用できるマンションは比較的好立地な物件が多く、駅チカや商業施設の周辺の便利な場所に住めるというメリットがあります。対して戸建ては1軒1軒にある程度の土地を必要とするため、建てられる場所が限られてしまいます。
また、戸建ての場合、物件や土地の維持管理はすべて自己責任で行う必要があります。マンションの場合は、管理組合が建物や設備の管理や修繕を行ってくれますし、清掃も業者に任せきりにできます。
マンションのメリット
マンション最大の魅力は立地の良さにあります。マンションは未婚者・既婚者問わず、多くの方が住む物件となるため、駅に近かったり公共施設が多かったり、何かと好条件の立地にあることが多いです。
利便性が高く汎用性も高いため、どのようなライフスタイルにもマッチするという点では非常に利点も多いでしょう。
そのほか、マンションは必要な設備や機材がすべて揃っているのも強みです。管理会社によっても異なりますが、最初から便利な生活の基盤が揃っている点は非常に優秀だといえます。
マンションのデメリット
マンションは集合住宅なので他人も共同で生活しています。そのため、上下左右の住人に配慮した生活を送らなくてはなりません。
大音量で映画を観たり音楽を聞いたりするのはもちろん、歩く際や寝る際なども振動に気をつけなくてはなりません。
また、マンションは完成された物件を選ぶだけなので、自由に居住空間を作ることはできません。
マンションは管理会社が対応しているため、老朽化や劣化に対して管理会社の意向で工事が入ることもあっても、自分で好きなように工事することはできないのです。
戸建てとマンションにかかる費用を比較
次は、戸建てやマンションを取得するときの初期費用や所有している間にかかる維持費を比較していきます。
それぞれの項目を確認してみましょう。
戸建てにだけかかる費用
戸建ては、毎月固定で発生する維持費用はありません。ただし、自宅を綺麗に保ち続けていくためには自主管理が必要となります。
長く住み続けるために戸建ての場合、約10〜15年おきに壁や屋根のメンテナンスを行うことが推奨されています。費用はリフォームの内容により差が大きいですが、塗り替えのみであれば数十万〜100万円程度で収まる場合もあります。
マンションの管理費や修繕積立金にあたる固定費は戸建てにはありません。修繕のタイミングや内容をご自身で決められ、家計管理がしやすい点は一戸建てのメリットと言えます。
それに対し、ご自身で建物の維持管理を行うのが面倒な方はマンションがおすすめです。
マンションにだけかかる費用
マンションにかかる費用は大きく分けて、管理費、修繕積立金、駐車場・駐輪場の利用料があります。
管理費とは、建物管理維持のために毎月支払う費用です。
管理人の人件費や、エレベーターの保守点検、電気代などに使われます。費用は物件により異なりますが、共有施設の充実しているマンションはその分管理費も高くなる傾向があります。
修繕積立金とは、外壁や屋上など建物設備の大規模修繕を目的とした費用です。管理費と一緒に毎月支払い、大規模修繕に備えて管理組合で積み立てられます。
また、マンション内の駐車場・駐輪場を利用したい場合、利用料が発生します。駐車場の種類により利用料は異なりますが、維持費がかからない平置き駐車場は安いことが多いです。
機械式駐車場、立体駐車場はメンテナンス費用が高く、駐車場利用料もその分高くなります。
戸建て・マンションのどちらにもかかる費用
戸建て・マンションのどちらにも共通する費用の内訳は、固定資産税・都市計画税、火災保険・地震保険です。
固定資産税・都市計画税とは、所有する不動産の所在地である自治体に納める地方税です。
年に一度、納税通知書が自宅に届き、一括または分割で支払います。所有する土地・家屋の価値により納税額は異なりますが、10〜30万円程度となる場合が多いです。
万一の災害や損害に備えて加入する火災保険は、不動産を所有するうえで必須の保険といえます。単体でも補償範囲は広大で、火災や水害はもちろん、家財の盗難もカバーする保険もあります。
地震保険は単体での加入はできず、火災保険に付帯して加入できる保険です。保険料は年額で2〜5万円程度が多いようですが、保険金額や特約の有無で大きく変わってきます。
戸建てとマンションの費用を安く抑えるポイント
次は、戸建てとマンションの費用(維持費)を安く抑えるポイントをお伝えします。イニシャルコストが上がっても、トータルで見た時に安くなる工夫を探してみましょう。
戸建ての維持費を安く抑えるポイント
自由度の高い戸建ては、自宅を綺麗に保ち続けていくための修繕費が個人の裁量で決められるので、維持費の削減方法も増えます。戸建ての維持費を節約するポイントは以下の4つです。
- 耐久性のある新築を購入する
- 定期的な点検と修繕を行う
- アフターフォローのある業者を選ぶ
- 簡単な修繕は自分で行う
維持費を節約するには、重要な部分は数年単位でメンテナンスし、それ以外の部分の簡単な傷は、自分で補修するのがおすすめです。業者によっては無料で点検サービスを行なっているところもあります。
日々どれだけ大切にしているかで、その後の修繕費も大きく異なるのです。
マンションの維持費を安く抑えるポイント
マンションの維持費削減は購入前に見極めるのがポイントです。戸数や設備、管理の方法か維持費を抑える要です。マンション購入前に確認したい維持費のポイントは以下の4つです。
- 新築マンションを選ぶ
- 戸数が多いマンションを選ぶ
- 駐車場代を抑える
- 管理状態を内見で確かめる
マンションの維持費は管理組合に裁量があるため、個人ではなかなか節約できません。そこで契約前に必要最低限な管理費、修繕費になっているかを検討する必要があります。
新築マンションは、10年ほどは内装の修繕費がほとんどかかりません。また、修繕積立金が安く設定されているケースが多く、減税が中古より手厚く、トータルの出費を抑えられます。
また、戸数が多いマンションは1世帯あたりの負担が減らせるため、維持費が抑えられるケースが多いです。戸数は多いほど維持費が安くなり、築年数は浅いほうが修繕費、管理費共に削減できるでしょう。
まとめ
戸建てとマンションはどちらも購入時に費用がかかり、その後も維持していくのに費用がかかります。具体的にどちらが良いのかは自身が理想とする生活によって異なるため、今後の生活をきちんと想像して選ぶようにしましょう。